総合課税の仕組み
総合課税では給与所得・事業所得・雑所得(副業・年金)・配当所得などが合算されて課税所得が計算されます。まず各収入から必要経費や所得控除(給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除・各種所得控除)を差し引いた「課税所得」を算出します。課税所得に累進税率(5%〜45%)を乗じて所得税額を計算し、さらに復興特別所得税(2.1%)を加算します。住民税は課税所得に概ね10%(均等割約5,000円を加算)が課されます。
計算例
年収600万円の会社員が副業で50万円の収入を得た場合:給与所得控除後の給与所得 = 600万円-124万円 = 476万円。副業の雑所得50万円(必要経費なし)を加算すると合計所得 = 526万円。基礎控除48万円、社会保険料控除(概算76万円)を差し引くと課税所得 = 402万円。税率20%から97,500円を控除すると所得税 = 約707,000円(復興税込み約722,000円)。住民税 = 約380,000円。税金合計約110万円となります。
節税のポイント
副業収入は青色申告(事業所得として認められる場合)にすることで最大65万円の青色申告特別控除が受けられます。また事業に関連する経費は必要経費として所得から控除できます。配当収入は課税所得が少ない場合に総合課税を選ぶと税率を下げられます。iDeCoの掛金も小規模企業共済等掛金控除として所得控除になります。
Frequently asked questions
- 総合課税と申告分離課税はどう使い分けますか?
- 給与所得・事業所得・雑所得・一部の配当所得は総合課税(累進税率5%〜45%)が適用されます。一方、上場株式の売却益・特定の配当所得・不動産の長期譲渡所得は申告分離課税(固定税率)が適用されます。配当所得は例外で、上場株式の配当は申告分離課税(20.315%)・総合課税・申告不要の3択から選べます。課税所得が少ない方(195万円以下で税率5%)は総合課税を選ぶと配当の税負担を減らせます。選択は年単位で決められます。
- 副業収入(20万円以下)は確定申告不要ですか?
- 会社員の副業収入(給与以外の所得)が年間20万円以下の場合は確定申告不要です。ただし住民税の申告は必要で、翌年の住民税が増えることで会社に副業がばれる可能性があります。住民税を自分で納付する「普通徴収」を選ぶことで会社への通知を避けられます。副業収入が20万円を超える場合は確定申告が必須です。また医療費控除や住宅ローン控除を申告する場合は20万円以下でも確定申告が必要となり、その際に副業収入も合わせて申告する必要があります。
- 確定申告の基礎控除はいくらですか?
- 2020年分から基礎控除は48万円(所得が2,400万円以下の場合)です。所得が2,400万円超〜2,450万円以下は32万円、2,450万円超〜2,500万円以下は16万円、2,500万円超は0円となります。住民税の基礎控除は43万円(所得2,400万円超は逓減)です。給与所得者の場合は年末調整で基礎控除が自動適用されますが、副業収入がある場合は確定申告で追加の控除が申請できる可能性があります。基礎控除の他に、医療費控除・生命保険料控除・社会保険料控除・扶養控除なども確認しましょう。
- 所得税の累進税率はどのようになっていますか?
- 2026年度の日本の所得税率(累進)は以下の通りです。195万円以下は5%(控除0円)、195万円超〜330万円以下は10%(控除97,500円)、330万円超〜695万円以下は20%(控除427,500円)、695万円超〜900万円以下は23%(控除636,000円)、900万円超〜1,800万円以下は33%(控除1,536,000円)、1,800万円超〜4,000万円以下は40%(控除2,796,000円)、4,000万円超は45%(控除4,796,000円)です。実際の税額は「課税所得×税率-控除額」で計算し、さらに復興特別所得税(所得税額×2.1%)が加算されます。