不動産所得の課税の仕組み
不動産賃貸収入は「不動産所得」として給与所得などと合算して課税される総合課税です。不動産所得 = 総収入(家賃・礼金・更新料など) - 必要経費(減価償却費・ローン利息・管理費・固定資産税など)で計算されます。青色申告者は最大65万円の特別控除が使え、節税効果は税率に応じて異なります。
計算例
年間家賃収入240万円・経費80万円・青色申告特別控除65万円を適用した場合、不動産所得は240万円-80万円-65万円=95万円です。給与所得500万円と合算した課税所得に対して累進税率が適用されます。不動産所得95万円の部分に対する所得税+住民税は合計税率約33%(所得税23%+住民税10%)として約31万円が目安です。
不動産投資の税対策
減価償却費の積極的な計上、借入金利息の経費算入(建物取得のための借入に限る)、青色申告の活用が主な節税手法です。高所得者は法人化による税率引き下げも検討の余地があります。不動産所得が大きくなると確定申告と記帳が必須となるため、税理士への相談を推奨します。
Frequently asked questions
- 不動産賃貸収入(不動産所得)の課税方法はどうなっていますか?
- 不動産賃貸収入は「不動産所得」として総合課税の対象となります。不動産所得は家賃収入などの総収入から必要経費を差し引いて計算されます。主な必要経費は固定資産税・都市計画税、建物の減価償却費、ローン利息(元金返済は経費不可)、管理費・修繕費、仲介手数料、火災保険料、税理士費用などです。不動産所得は給与所得など他の所得と合算して確定申告する必要があります。給与所得との合計で税率が決まるため、高所得者ほど不動産所得への税負担が高くなります。
- 不動産賃貸業で青色申告を使うメリットは何ですか?
- 青色申告を利用すると、最大65万円の青色申告特別控除が受けられます(e-Tax利用・複式簿記の要件を満たす場合)。また、事業的規模(5棟10室以上が目安)に達している場合は、白色申告では認められない専従者給与の必要経費算入や、純損失の3年間繰越控除も利用できます。青色申告特別控除65万円は直接課税所得から差し引かれるため、税率33%の方なら年間約21.5万円の節税効果があります。青色申告は承認申請書を税務署に提出し(青色申告を開始する年の3月15日まで)、帳簿の記帳義務を満たす必要があります。
- 不動産所得が赤字の場合、給与所得と損益通算できますか?
- 原則として、不動産所得の赤字は給与所得などの他の所得と損益通算できます。ただし、土地取得のための借入金利息に対応する部分の赤字は通算不可です。例えば不動産所得が年間-100万円の赤字であれば、給与所得から100万円を差し引いて課税所得を減らすことができます。ただし別荘など生活用動産の貸し付けや不動産の譲渡所得は損益通算の対象外です。青色申告者は損益通算後も残る損失を翌年以降3年間繰り越せます(純損失の繰越控除)。
- 減価償却費の計算方法はどうなっていますか?
- 不動産の建物部分は減価償却資産として、法定耐用年数に基づいて毎年経費に算入できます。法定耐用年数は木造住宅22年、鉄骨造(4mm超)34年、鉄筋コンクリート造47年です。計算方法は2007年4月以降取得の場合は定額法(取得価額×償却率)が原則です。例えば取得価額3,000万円の新築鉄筋コンクリート造マンション(耐用年数47年、償却率0.022)の場合、年間減価償却費は3,000万円×0.022=66万円です。中古物件の耐用年数は法定耐用年数から経過年数を差し引いた年数(最低2年)で計算します。